津軽森林鉄道(その1)


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津軽森林鉄道の起点は、上の地図のA地点にあった青森運輸営林署である。津軽森林鉄道の本線は、明治43年に青森大林区署特別経営課津軽森林鉄道青森運輸事業所の管轄となり、その後青森営林署等を経て、昭和24年以降は青森運輸営林署の管轄となった(戦後、津軽森林鉄道本線の管轄が六郎隧道西口で青森側と金木側に分割されたため、管理区間は青森運輸営林署~六郎隧道西口の42,535mだけである)。

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青森営林局付近の空中写真(1948年)

空中写真で青森運輸営林署から延びる津軽森林鉄道が写真で確認できる。また、青森営林局の周辺は広大な貯木場であり、場内に木材運搬用の軌道も見える。貯木場には津軽森林鉄道で運ばれてきた木材が山のように積まれていた。

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昭和初期の青森貯木場

青森運輸営林署は、森林鉄道による木材の運搬に特化した、全国で唯一、管理するヤマを持たない営林署であった。津軽森林鉄道はここを起点としていた。下の写真がかつての津軽森林鉄道の起点(A地点)の様子。

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往時の津軽森林鉄道の起点

私は子供の頃(昭和40年頃から廃止まで)、この近くに叔母の家があり、よくここへ森林鉄道を見に行っていたので、この写真は非常に懐かしいものがある。

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現在の津軽森林鉄道の起点

現在のA地点の様子。かつての面影は全くないが、敷地内の通路がここに森林鉄道があったことを物語っているようである。

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A地点の反対側、中央をまっすぐ進む細い道路が、かつての津軽森林鉄道である。写真でもわかるように、道幅はかなり狭い。津軽森林鉄道の幅員は2.7mであったから、ほぼ当時とそのままの状態で道路となったようである。

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沖館仲通りと津軽森林鉄道が交差する。

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津軽森林鉄道碑

B地点には津軽森林鉄道碑が設置されている。裏側には津軽森林鉄道の歴史が刻まれている。津軽森林鉄道は、石碑に向かって左側を進む。

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石碑の左側を抜けていく。この通りに面した家は、ごく新しい家を除くと、玄関がこの通り側にないのである。かつては鉄道が通っていて出入りができなかったから、当たり前かもしれないが、廃止後40年近くを経てもそのままであるのが面白い。

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C地点。この辺りまで、道路はほぼ森林鉄道の幅員のままである。津軽森林鉄道がまだ走っていたころからすでに宅地化が進んでおり、森林鉄道の両側に家が建っていたため、その幅員のまま道路となったようである。

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